売れてる本は最近ラノベばかり、という声を聞きます。
確かに2014年の売上ランキングを作家別のに見ると1位は西尾維新。
名だたる有名作家を抑えてラノベ作家が強い!
ただし、「そもそもライトノベルなんて読んだことがない!」
「ラノベなんて本じゃない!」
というラノベアレルギーの本好きも多いようです。
でも、有川浩も桜庭一樹も冲方丁もラノベ出身者ではないですか!
面白いですよね、この方たちの作品は。
ラノベをなめてはいられない、ということではないでしょうか?
というわけで、本好きの私が「名作」と定評のあるラノベを読んでみることにしました。
今回読んだラノベ2冊をご紹介します。
感動するラノベ!?その1『ミミズクと夜の王』
第13回電撃小説大賞を受賞したという作品です。
「感動するラノベ」との評判を聞きつけ、手に取りました。
幻想的なファンタジーと自分探しが入り混じったような不思議な読後感です。
感動するラノベ!?『ミミズクと夜の王』のストーリー
主人公は「ミミズク」という謎の少女。
奴隷として死体処理の仕事をしていました。
彼女はある時「死にたい」と思って夜の森に入っていきます。
死を願う少女は美しい孤独な「夜の王」と出会い、彼に食べてもらいたいと思います。
人間嫌いの「夜の王」は彼女の望みを撥ねつけますが、
彼女がそばにいることを許可します。
夜の王は、実は昔は悲運の王子だったのです。
愛するのは、絵を描くこと。
そんな時、近くの王国では魔王討伐の機運が高まります。
捕えられた少女を救出する、という表向きの目的です。
でも、背景には手足の不自由な自分の王子を治したい、という王の願いがありました。
討伐により、「夜の王」は捕えられてしまいます。
そして、記憶を失ったミミズクは、勇者の家で暮らすのですが…。
夜の王は、死んでしまうのでしょうか?
ミミズクは記憶を取り戻して彼を救うことができるのでしょうか?
大人はラノベ『ミミズクと夜の王』に感動できるか?
美しいストーリーだと思います。
孤独な魂を持つミミズクと夜の王が出会って、愛を知る。
そこに、魔王討伐というドラマチックな展開が加わります。
出てくる登場人物は勇者アン・デュークを筆頭に魅力的です。
では、本好きの大人もこのラノベを楽しめるのでしょうか?
正直、ぶっちゃけ…。
どうなのか?というと。
私は読み続けるのがきつかったです。
ラノベしんどかった!!
ふだんは本を読むとやめられないのですが、ラノベは読み続けるのがつらかったです。
ミミズクのセリフがまず幼く感じてしまったのが、つまづきの始まりでした。
そして、舞台転換が唐突で技量が拙く感じてしまったんですね。
お前は何様だって話ですけど。
普段読んでる作家のレベルがそれだけ高いということだと思います。
本を読み続けるのが、苦しいことだとは…。
ファンタジーであれば、『アルスラーン戦記』のほうがいい、
と読みながら呻いてました。
私が12歳か13歳だったら、このラノベを楽しめたのかもしれません。
年を取りすぎたんですね、きっと。
若い心を失ってしまった私には、泣いたり感動することはできませんでした。
ラノベは己の心の若さを試しますね。
心の若さに自信がある大人の方は、読んでみてください。
感動するラノベ!?その2『ココロコネクト』
(出典:http://kokoro-connect.com/)
こちらも、感動する!と聞いて読んでみたラノベです。
高校1年生の男女五人を描いた青春小説です。
感動するラノベ!?『ココロコネクト』のストーリー
文化研究部の5人の男女はいずれも高校1年生で、個性派揃い。
それもそのはず、この文化研究部はハンパ者(?)が好きなことをやるために
急遽つくられた部活だったのです。
パソコン部で衝突したり、部活動にない部活を記入したり、
そんなメンツを収容するためにつくられた部活なのです。
メンバーは、お人好しのプロレス好きな主人公八重樫太一、能天気な青木義文、
クールな稲葉姫子、無邪気で明るい永瀬伊織、可愛いもの好きの桐山唯。
この五人の心と身体が、ある時から突然入れ替わってしまうのです。
女の子が男の子になったら、大変。
それも一対一じゃなく、五人がランダムに入れ替わるから大変。
でも、この入れ替わりにより、それぞれの事情が明らかになっていくのです。
トラウマ、人間不信…。
青春のラブコメと、ドタバタ騒動をかけあわせたような爽やかなラノベ作品です。
大人はラノベ『ココロコネクト』に感動できるか?
最初このラノベをパラパラめくって、エーッと思いました。
なんじゃ、このセリフの羅列は。。。
でも、読んでみたらテンポいいですし、キャラも魅力的です。
全般的に読みやすいラノベです。
ユーモアあるし、青春時代のせつなさなんかを思い出したりできます。
しかも題名に「ココロ」って入ってるように、
登場人物がかなり深いセリフを吐いたりします。
ただし、問題は入れ替わりによるわかりにくさ。
文章中に「桐山【太一】」と書いてあるから、読みにくいんですよね…。
そして、やっぱりこのラノベには大人にはついていけない部分もあるんです。。。
キャラ設定がいいんですが、こんな子達いない。
そして、こんな説明的なやりとり、現実にしないだろうって。
このラノベは、マンガで読みたかったです。
マンガだったら、きっと楽しめるはず。
そして、アニメになってるみたいなんで、アニメで見たかったです。
自分が中高生だったらもっと楽しめていたかもしれません。
心が年をとったからダメなのかも。
でも、マンガなら中高生が主人公の作品でもメチャ入り込めるのに、なぜ??
何度も挫折しかけながら、ビールの助けを借りてなんとかこのラノベを読み切りました。
ラノベより『ハリーポッター』がおすすめ
結論としては、本好き、マンガ好きの私はラノベ読書に熱中できませんでした。
なぜ?どうして?
理由の一つは、感情移入できないことです。
ラノベの最大の難関はそれ。
マンガなら、小説なら思い切り入り込めるのに、ラノベは読み続けるのが困難なんです。
「うう、呼吸できない」みたいな苦しさがある。
きっと、ラノベは心の若さを試すリトマス紙のようなもの。
心がいまだ青春時代にあれば、ラノベを楽しめる、はず。
それにしても、今回の苦しさを思うと『ハリーポッター』ってよくできた本ですよね。
『ハリーポッター』は一部知識人に善悪二元論だと批判されたり、大人は楽しめないと言われたりしてたけど、
でも、大人でも、大人になっても、メチャクチャ面白いですもん。
本として、エンターテイメントとして最高。
『ハリーポッター』は文学作品として、素晴らしい本だと思います。
やっぱ、本は楽しめなくっちゃ。
私は『ハリーポッター』の最新刊が出るたびに毎回徹夜してました。
やめられない!しかも、泣ける。
(『ハリーポッター』は大調査した思い出の本ランキングで第1位に輝きました!)
あと、日本のマンガは素晴らしいですよね。
深いし、楽しいし、やめられない。
世界に誇る日本文化ですよね。
ということで、今回ラノベを読んで、マンガの素晴らしさを再確認しました。
でも、ラノベは一度読んでみる価値があります。
自分の心の若さを試すために、です。
あなたもラノベで心の若さを診断してみませんか?

吉乃川なつ

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